もともと行くか迷っていたヴェネツィアに行くことを、数日前に決めた。
ヴェネツィアは中世にアドリア海とその沿岸地域で栄えたヴェネツィア共和国の本拠で、現在は海面上昇や地盤沈下などにより水没の危機にある街。
ミラノのホテルを3泊予約していたから、日帰りでヴェネツィアへ。
イタリアの鉄道会社トレニタリアが運行する、高速列車フレチャロッサを利用して、ミラノ中央駅を8時20分に出発して、11時過ぎにヴェネツィアに到着。
最高時速300km/hで走行するこの電車に乗れば、ミラノからヴェネツィアまで3時間かからないくらいで行ける。
料金は49ユーロで9000円かからない程度だった。


ヴェネツィアにはヴェネツィア サンタ ルチーア駅とヴェネツィア メストレ駅があって、ヴェネツィア本島はヴェネツィア サンタ ルチーア駅の方。
ヴェネツィア メストレ駅に着いて、「ん??着いたのか?駅名違う?」と困惑して、周囲をキョロキョロしている間に電車は出発。
行きたかったのはヴェネツィア サンタ ルチーア駅だったから、降りなくて正解だった。

外に出ると、曇り空。
晴れていればもっと絶景だっただろうなんて思いながらも、テレビで見たことある光景にテンションが上がった。

本土とは海の上を一直線に走る約4kmの路線とそれに平行する道路とで結ばれているのみで、自動車が存在しないらしい。
交通は一日中運河を巡っているヴァポレット(バス)。

観光客専用のゴンドラ。
一艘でいくらという料金設定。
40分で80ユーロ移行20分ごとに40ユーロとかそのくらいのよう。

橋のない場所で対岸に渡りたいとき便利なトラゲットという乗り合いのゴンドラ。
2分ぐらいで運河を渡って1回0.7~2ユーロ(安い)で、乗船時に現金払い。
ヴェネツィアについてあまり調べてなかったし、とりあえずマップを見ずに適当に歩くことにした。

建物が水の上に当たり前に建っていて、なんか不思議な感じがした。

建物は古くて色あせていて、きれいな外壁じゃない気がするけど、なぜか素敵に見える。
路地や、行き止まり、同じような小さな橋が多くて、方向感覚は全くなかったけど、目的地も決めてないし、これは迷子とはいわないよな~なんて思いながら、時間にも追われていないから不安も焦りもなく、どんどん歩いた。
どこかで見たことある、リアトル橋

リアトル橋は大運河にまたがる4つの橋のうちで最大。長さ48m、幅22.1m。
1264年に木造で建設されたけど、群衆の重みで落ちて、大理石製の橋に掛け替えられたんだって。
橋の上には12のアーチを持っていて、大きな船が下を通れるように橋を高くする技術が使われている。

橋からの景色はいかにもヴェネツィアって感じ。
リアトル橋の近くにある、サン・サルヴァドール教会。

ルネサンス様式の教会で中には知っている人は知っている「受胎告知」っていう名画がある。
ここは無料で入れる。
中は荘厳で落ち着いているという印象だった。金色や赤色も目立つんだけど、落ち着きを感じる空間。私的には半円形の天井が印象的だった。
床は大理石らしい。

サン・ジュリアーノ教会


お腹もすいたし、レストランでランチをすることにした。
Ristorante San Silvestroというお店に入った。
洒落た、落ち着いた雰囲気の店内は圏外でiPhoneの電波が入らなかった。
一番安い飲み物が4ユーロ(立派な瓶に入った水)。700円ぐらい。
最安ドリンクの水とシーフードのパスタを注文。
魚介の味が濃すぎて、衝撃的なおいしさ。食べるのもったいないなと思ってたのに、あっという間に食べきった。
今まで食べたパスタの味を余裕で越してきて、私のベストパスタに認定。
会計は日本円で4900円もした。
瓶に入った高級な水は飲みきれなくて、置いて帰るにはもったいなくて、持ち帰っていいですか?と店員さんに尋ねた。
「もちろんどうぞ。」って素敵な笑顔で返してくれたから、結構な重量の瓶をリュックにしまって店を出た。
とりあえずサンマルコ広場を目指すことにした。

どこかでヴェネツィアではGoogleMapの精度が微妙って聞いたことがあったけど、全然そんなことなかった。
サンマルコ広場は世界で最も美しい広場と呼ばれるらしいけど、無数の鳩が飛び交う鳩の巣窟だった。

サンマルコ広場あたりのレストランのテラス席では、ピアノやアコーディオン、管楽器や木管楽器、弦楽器での生演奏がたくさん行われていた。
サンマルコの鐘楼。
高さ98.6mを誇る。
エレベーターで上ると、ヴェネチアの街並みが一望できるらしい(有料)。

サンマルコ寺院。
5つのクーポラ(円蓋)を持つギリシャ十字式の教会。

ロマネスク・ビザンチン建築の傑作で聖人マルコの遺体を祀るため9世紀に建てられたそう。

行きの電車でサンマルコ寺院のチケットをネットで購入した。お値段6ユーロだったんだけど、現地で当日購入するチケットは3ユーロだって事に、現地に到着して知った。
チケット購入の列は多くの人が並んでいたけど、事前購入のチケットは時間指定で、待ち時間はほとんどなかった。



中の壁や天井の大部分が金地モザイク。
金でピカピカって感じではなくて、光が抑えらた、静かで、荘厳で薄暗い空間だった。

お気に入りスポット。
長いことベンチでぼっけりしてた。




到着したときは目新しかった風景が、半日ぐらいで当たり前で見慣れた景色のように思えてきた。




帰りはRegionale Veloce(レッジョナーレ・ヴェローチェ)を利用して、ヴェネツィアサンタルチーア駅からヴェローナポルタヌオーヴァ駅で乗り換えて、ミラノ中央駅まで帰る。
予約不要、自由席オンリーで、切符の値段も各駅停車と同じで23.9ユーロだったけど、4時間25分もかかった。
色んな人種の人がいて、割と混んでいて、途中駅での人の出入りも激しいから、周りに居る人がどんどん変わったりして飽きなかった。
ローカル感があって、そんな雰囲気にわくわく、ドーパミンも放出してたと思う。
途中、車内で向かいに座っているアジア人風のお姉さんに、「トイレ行くから荷物みててもらっていい?」と話しかけられた。
突然の申し出に「もちろん。」と返答したけど、知らない人に、自分の荷物を預けるなんて警戒心ないのすごすぎって衝撃を受けた。私だったら誰も信用しないけど、私が安全な人物とみなされたということだと思ったから、安全安心認定の期待に添いたいと思った。
知らない人の荷物を守らなければならないという使命感に駆られて、かなり気を張って荷物を死守した。
お姉さんが戻ってきて、一仕事終えた達成感を味わった。
21時半すぎにミラノ中央駅に帰ってきた。あたりは真っ暗で、長いローカル電車の疲労を感じながらホテルに戻った。

